
海外サイト 99designs で公開された 8 inspiring logo design trends for 2020 より許可をもらい、翻訳転載しています。
この記事では、2020年にかけて注目したい、ロゴデザインの人気トレンド8個を予想し、たくさんのデザイン事例と一緒にまとめてご紹介します。
2020年という新時代を迎えようとしているいま、新しいトレンドがすでに脚光を浴びています。2020年ロゴデザインのトレンドは、新旧デザインのマッシュアップが特長です。メタリックやネオンライトの80年代、手書きやモノクロ画像の30年代、さらには3Dグラデーションや複雑なアニメーションの現代などさまざま。では、詳しく見ていきましょう。
- 1. 3Dグラデーション・ロゴデザイン
- 2. 80年代にタイムスリップしたロゴデザイン
- 3. 不完全な手書きロゴデザイン
- 4. 幾何学模様の構成ロゴデザイン
- 5. 1930年代のヴィンテージ漫画ロゴ
- 6. レイヤー状に重なったロゴ
- 7. 精巧なディテールの複雑なアニメーション
- 8. 大胆なタイポグラフィー
01. 3Dグラデーション 3D Gradients
2020年に入ると、人気のグラデーションと3Dデザインを組み合わせ進化した、新しいロゴスタイルが登場するでしょう。いまのスマートフォン社会に最適なトレンドのひとつと言えるでしょう。
グラデーションは、あらゆる配色から生命力にあふれるエネルギーを感じさせる素晴らしいテクニックです。2020年は、ロゴに奥行き感や3Dエフェクトをを表現するためにグラデーションをつかった、最新のグラデーションスタイルに進化します。特に、色のコントラストによって一点に焦点を集める「円形グラデーション」は、2020年の代表的なロゴトレンドになるでしょう。
via artsigma
円形グラデーションは、今後数年間で数多くのプロジェクトに使用されると予想されます。シンプルなプロジェクトをより洗練されたデザインに変えることができるでしょう。
デザイナー Artsigma
3Dグラデーション付きロゴは名刺などへの印刷が難しいケースがあり、ウェブなどのディスプレイ表示に適しています。印刷物でどのように見えるかあまり関係のない、ウェブサイトを中心としたプロジェクトやブランドに人気の高いロゴトレンド。
via goopanic
via Milos Subotic
via Simina Sirbu
via Creative Spirit
via Ian Douglas
via Arthean
グラデーションは様々色を組み合わせて見ることで、驚くような配色が作成でき、シンプルでモダンな見た目を演出できます。デザイナー Eva Hilla
グラデーションの可能性を最大限に活用し、これまでにない魅力的な3Dエフェクト、ドロップシャドウ、奥行き感を表現することがポイントとなるでしょう。
02. 80年代にタイムスリップしたロゴデザイン 80s throwback logo designs
2020年には、ビデオゲームやポップミュージックなど80年代デザインがクールに見えるのに十分な時間がようやく経過するでしょう。金属クロムやネオンライト、ピクセルアートなど、80年代が特長のロゴデザインが期待されています。
1980年代のデザインスタイルには多くの需要があります。レコード盤やカセットテープ、ビデオゲーム、ビンテージコンピューター、アーケードマシン、ピンボールマシンなどを収集するひとが増えてています。デザイナー Bo_rad
via Viet Huynh
via BeeDigitalMedia
via giyan
via minimalexa
これらの80年代スタイルを取り入れたロゴは、ノスタルジックな懐かしさによって人気があります。以下サンプル例のように金属クロムのタイポグラフィを組み合わせることで、より80年代らしさを演出することも可能です。
via bo_rad
03. 不完全な手書きロゴデザイン Raw & imperfect logos
「わびさび」をデザインに取り入れた手書きロゴデザインは、洗練された完璧な見た目ではなく、非対称や不揃いな線、クロスハッチング、シェーディングなどスケッチの要素を取り入れています。
他のロゴトレンドと同じように、手書きのロゴデザインが2020年にかけて増えてくるでしょう。自家製のオーガニックな見た目を表現する、手書きスケッチやスタンプのような粗さを採用してみましょう。
via anastas
via subtropica
手書きロゴデザインを取り入れることで、信頼性のある見た目を演出し、顧客が見たい個性を追加することができます。以下サンプル例では、走り書きのようにボールペンで描いたロゴがそのまま使用されています。また、コンピューターでは表現できない、触ってみたくなる質感もこのロゴデザインの特長です。
via Aldo.44
via Dusan Klepic DK™
via Henning Bo
04. 幾何学模様の構成ロゴデザイン Soft shadows, Logos that reveal their geometric composition
2020年の新しいロゴトレンドのひとつは、黄金比などロゴに採用した幾何学デザインの原則を、意図的にグリッド線を示すロゴデザインです。身の回りにもデザインに黄金比を用いたものは、古い昔から数多く存在します。しかし、これらのデザインルールが使われていることは、通常あまり明らかにされていません。
2020年は、円や線などを使ってロゴの構図を意図的に表示するロゴデザインが増えてくるでしょう。
一部のデザイナーは、クライアントにロゴを提示する手段として、この手書きスケッチを利用しており、そのままロゴデザインにしてしまうこともできるでしょう。幾何学デザインのトレンドは、どのような使い方でもビジュアルを魅力的にしてくれます。
via Arthean

via Baron DiAdio

via Kiky_Gravisi
05. 1930年代のヴィンテージ漫画ロゴ Mixing photography with graphics
上記の80年代デザインと同じノスタルジックなトレンドですが、そのスタイルはまったく異なります。
2020年には、1930年代の漫画を連想させるモダンでスッキリとした、2色カラー配色などが人気となるでしょう。ビンテージやハンドメイド感、手描き、ラインアートのスタイルを意識すると良いでしょう。デザイナーEarch
すべてのものがデジタル化され、急速に変化するわたしたちの世界では、人は印刷されたヴィンテージ漫画のような心地よさをどこか求めています。1930年代のシンプルで表現力豊かでかわいいスタイルは、今の時代に魅力的に映るでしょう。
via McBess
via Shawn Dickinson
via Super Saiyan
via EARCH
via Soroosh Kh
via Fafahrd Deustua

via al54
via Alan Oronoz
イラストロゴは、より効果的にユーザーにメッセージを伝えることができます。2020年には、より感動的なレベルでユーザーとつながる、ビンテージ風のカスタムイラスト漫画のロゴが増えてくると期待されています。
06. レイヤー状に重なったロゴ Solid frames of white space
2020年には、カラフルなレイヤーを重ねることで、ロゴに奥行き感を演出するデザインが増えてくるでしょう。このトレンドによって、これまでのフラットやセミフラットデザインは少なくなっていくでしょう。形状と配色は依然としてシンプルですが、より多くのレイヤーを重ね、ハイライトやシャドウ、配色を組みあわせることで、より複雑なロゴを作成できます。
たとえば上記サンプル例では、大きな円の中心から外れた複数の小さな円によって構成されています。レイヤー状に重ねることで、この円を波に変えることができます。重なっている要素と影による3Dエフェクトのおかげで、まるで触ることができそうな体験を表現しています。
レイヤーは常に色を利用する必要もありません。以下サンプル例では、半透明レイヤーを使用することで、絶妙で控えめなエフェクトを作成しています。
via Ian Douglas
via Fulcro
via Knightmare
via milan artworks
via TRAX
07. 精巧なディテールの複雑なアニメーション Glowing, luminous color schemes
アニメーション化されたロゴは特に新しいものではありませんが、今日ではより複雑で、ブランドによってより便利なものに進化しています。2020年のロゴデザインには、3Dデザインと複雑なアニメーションを組み合わたスタイルが人気となるでしょう。
アニメーション化されたロゴは、これまではシンプルなものが基本でしたが、新しいテクノロジーによって、細部までこだわった芸術的なアニメーションを作成されるようになっています。この複雑なアニメーションは、ストーリーを伝える目的で利用されるケースが多いでしょう。
ロゴアニメーションの人気はすでに始まっていますが、2020年は更に増えると予想しています。2Dと3Dの融合は、モーションデザインの主流となるでしょう。デザイナーzixi
via zixi
見るべき詳細がたくさんあるため、通常の単純なロゴアニメーションよりも長く見ることになり、表示するたびに好きなものを見つけることもできます。
アニメーション要素を含んだデザインは、2020年にかけて急速に普及するでしょう。戦略的にアニメーションを設計することで、自然とユーザーの注意を引きつけることができるでしょう。そして、もちろん楽しいです。デザイナー Ananana14
印刷用にデザインするよりも、ウェブ用にデザインすることで、より多くのことができる場合があり、これは円形グラデーションをつかったトレンドにも似ています。
via Jeroen Krielaars
via YaroFlasher
via Ramotion
via Javier Garcia
08. 大胆なタイポグラフィー Daring typography
2020年には、文字テキストが画像をサポートするだけでなく、デザイン全体の焦点となるでしょう。ファンキーで大胆なフォントを使用したロゴが増えてくると予想されています。
ユニークなタイポグラフィのロゴが大きなトレンドです。ブランドのユニークな個性を表現する必要があるため、現在このタイプのフォントには大きな需要があります。デザイナーGoopanic
via goopanic
ロゴデザイナーは、クライアントのブランドアイデンティティにおじて、古い標準的なフォントの代わりに、これまでとはまったく異なる書体を利用してみましょう。
via finalidea
via Mky
via oftheFOREST
文字を反転させたり、ミラーリングしたりとさまざまなスタイルを試すことができるでしょう。上記サンプル例のように、ロゴをそのまま読まれないように文字を散りばめたり、魚の鱗や雪の足跡など、他のなにかに似たフォントを使用すると良いでしょう。ファンキーなロゴデザインを作成する「正しい」方法はありませんが、読みやすさだけはきちんと確保しましょう。
2020年、ロゴデザインの準備はできていますか。 Are You Ready for 2020?
いかがでしたでしょう。新しい10年の幕開けにふさわしい、新しいデザインスタイルやトレンドが登場しています。以前のトレンドと合わせて確認しておくと良いかもしれません。
参照元リンク : 8 inspiring logo design trends for 2020 – 99designs
サムネイル@ : Top Graphic Design Trends 2020 by Graphic Mama – Beahnce