
スマホのカメラで身の回りにあるオブジェクトを素早く切り抜き、Photoshopなどのデスクトップアプリに直接配置できる、新しいアプリClipDropが登場しました。
どんな被写体でも背景から数秒で正確に切り抜き、他のデバイス間でのコピー&ペーストがとてもシンプルで、オンライン上でも話題となっています。
この記事では、アプリClipDropの使い方を詳しくご紹介します。
最近アップデートされたPhotoshopの切り抜き機能を組み合わせれば、ほんの数秒で美しい切り抜き画像をデザインに利用することができます。
アプリClipDropって何?なにができるの?
ClipDropは、スマホで身の回りにある日常的なものを撮影し、数秒待つだけで背景を美しく切り抜くことができる、人工知能とAR技術を利用した新しいアプリです。
iPhone用OS、iOSやAndroidのスマホ版、MacOSとWindowsのデスクトップ版も利用可能となったことで、可能性がより広がり、まさに魔法のような機能です。
まずは、どのようなことができるのか。開発者Cyril Diagne氏がTwitterに投稿した動画をみてみましょう。
Aaand here it is..!!!
After months of hard work with @jblanchefr, @ClipDropApp beta (AR Copy Paste) is now publicly available on #Android, #iOS, #macOS, and #Windows
Here's a thread of what you can already do with it ↓ 1/n#ML #AR #AI pic.twitter.com/0fQJQ8KRBv
— Cyril Diagne (@cyrildiagne) October 22, 2020
動画では、机の上にあった花瓶や観葉植物、テレビなどをスマホで撮影するだけで、Photoshopに一瞬で配置できているのがわかります。
AI技術を駆使することで、切り抜き精度もβ版ながら十分なレベルで、Photoshopではレイヤーマスクの調整も可能になりました。
You can extract anything: objects, people, drawings, and text. The quality of the salient object detection, background removal, and text detection is now quite incredible pic.twitter.com/xYkKVCxiCA
— Cyril Diagne (@cyrildiagne) October 22, 2020
今回公開されたデスクトップ版アプリをインストールしておけば、気に入った画像を見つけて、選択エリアを指定するだけで、文字通り数秒で正確な切り抜き作業を自動で行ってくれます。
You can capture directly from your desktop with a screenshot and drag & drop to any other app (my favorite feature )
It works from/to virtually any application & websites: @figmadesign, @Photoshop, @Canva, @Pitch, @Powerpoint, @GoogleDocs…etc!#ML #Augmented #DesktopOS pic.twitter.com/JZNIgrjYck
— Cyril Diagne (@cyrildiagne) October 22, 2020
さらにこのアプリのすごいところが、文章などの文字を撮影するだけで、テキスト書き起こしを自動で行ってくれます。
実際に、料理レシピ本の一部を「テキストモード」で撮影してみました。
カシャッというシャッター音がして3秒も待たずに、レシピがテキストファイルに変換されました。そのままフォトショップなどにタップひとつでペーストできます。
日本語の書き起こしにもばっちり対応していました。
アプリClipDropの機能について紹介したデモ動画はこちら。身の回りのものからオブジェクトを切り抜き、フォトショップ上で自由自在にムードボードに配置、作成していきます。
Photoshopなど他のアプリとの連携でより便利に
このClipDropアプリは、Photoshopの他にGoogle Doc、Power Pointer、Figma、Canvaなど豊富なアプリと連携が可能です。
特に今回のアップデートによって、Photoshopプラグインで取り込んだ画像は、選択範囲を編集可能なレイヤーマスク付きでペーストできるようになりました。
これなら先日行われたPhotoshopのアップデートで強化された、「選択とマスク」パネルを利用できるので、取り込んだ画像の選択範囲の修正、編集も瞬時にこなすことが可能です。
まずはスマホでオブジェクトを撮影します。
すこし待つと、ジャケットがうまく背景から切り抜かれています。
そのまま画面をタップで、デスクトップで開いていたPhotoshopにそのままペースト。しかし、マネキンの首部分がうまく切り抜くことができませんでした。
そんなときは、Photoshopの「選択とマスク」パネルを開き、選択範囲を手動マニュアルで修正できます。
選択範囲を編集したら完了です。撮影からここまで1分もかからないお手軽さ。これはすごい。
撮影した画像はクラウドストレージに無制限で保管
切り抜いたオブジェクトや文字テキストは、同社のクラウドサービスで無制限に保存することが可能です。
ただし無料体験版では、10枚までの画像切り抜きのみ可能となっています。それ以上の写真をクリップするには、サブスクリプションが必要となります。
ClipDropは現在1年39.99ドル(およそ4,200円)ですが、11月20日以降は1年79.99ドル(およそ8,400円)、1ヶ月9.99ドル(およそ1,050円)に値上げとなる模様。
またGizmodoによると、文字テキストのクリッピングは無料で行うことができるとのこと。
切り抜きたい画像を表示し、スマホで順番に撮影し、そのままフォトショップにペースト。ほんの数分でコラージュポスターの完成です。
Building our dream team has never been so easy pic.twitter.com/BUfDWPSg16
— Team Vitality (@TeamVitality) October 23, 2020
切り抜き画像をコレクションする、新しい快感
従来のように撮影した写真を集めるのとは異なり、身の回りの気になるモノやヒトの切り抜き画像をコレクションするのは、まるでステッカーなどを集めているような新しい感覚です。
旅行中に見つけたアイテムを撮影しておき、絵日記のようにまとめてたり、料理レシピやムードボードの作成、プレゼン資料作成に活用したりと、クリエイティブな使い方を探してみてはいかがでしょう。
参照元リンク : Capture and transfer anything around you – ClipDrop