
チャートやグラフ図、写真、ビデオ映像などを利用することで、視覚的に情報をつたえることができるビジュアル・コミュニケーション(英: Visual Communication)。
デザインに迷ったときに確認したい、ビジュアル・コミュニケーションにおける基本原則10個をまとめた、インフォグラフィックス「The 10 Commnadments of Visual Communication」が公開されていたので、今回は項目ごとに詳しく見ていきましょう。
配色の決め方にはじまり、タイポグラフィやシェイプ、直線ラインの使い方、機能的な階層の作り方、余白スペースの取り方など、デザインに必要な基本事項がまとめられています。
詳細は以下から。
デザイナーが覚えておきたい、ビジュアルコミュニケーションの基本原則10個まとめ
The 10 Commnadments of Visual Communicationは、デザイン初心者が理想的で、効果的なビジュアルを作成できるポイント10個をまとめています。どの項目も基礎知識ばかりで、覚えておくことでより魅力的なデザインを、手軽に作成する手助けをしてくれます。
基本原則 その1
カラーホイールの使い方を覚えよう。
カラーホイールをうまく組み合わせることで、魅力的な配色カラーパレットを作成することができます。より詳しい内容については、デザイナーが知っておきたい、配色の基本原則10個まとめで触れていますので、こちらも参考にどうぞ。
- 類似色(英: Analogous): 選択したメインカラーの両隣にある色を加えた、理想的な3色使い。
- 補色(英: Complementary): 選択した色の反対側にある色との組み合わせ。
- コントラスト(英: Contrast): 補色を利用したときに、コントラストきつい場合は、両サイドの色を選択。
- 二重補色(英: Double Complementary): 配色に3色以上を利用するときに便利で、デザイン性を保ったまま色の追加が可能。
- 三角形(英: Triad): メインカラーを支点として三角形を描いた配色の選び方。
基本原則 その2
利用するタイポグラフィーを選ぼう。
フォントの効果的な組み合わせ方を知ることで、自由にデザインルールを壊し、オリジナル性を演出することができます。現役デザイナーが実践している、フォント組み合わせ10個の黄金ルールでは、より詳しいフォントの組み合わせ方を紹介しています。
- コントラスト: 細字と太字を組み合わせ、コントラストを表現しよう。
- ムード: 雰囲気のあったフォントを利用しよう。
- フォント数: 利用するフォントの数を、2種類に制限しましょう。
- フォントウエイト: フォントの大きさ、ウエイトを調整しよう。
- 注意点: Comic Sasnフォントの利用は避けましょう。
基本原則 その3
シェイプの種類や雰囲気を知ろう。
利用するシェイプによって、それぞれ異なる雰囲気やムードを演出することができます。各シェイプの特長を覚えておくとよいでしょう。
- 三角形: 攻撃的(英: Aggressive)、ダイナミック(英: Dynamic)、方向性(英: Direction)
- 正方形: 安定的(英: Stability)、バランス(英: Balance)、強度(英: Strength)
- 円形: 積極性(英; Positivity)、感情(英: Emotion)、公平(英: Equity)
- 長方形: バランス(英: Balance)、能率的(英: Efficiency)、専門的(英: Professionalism)
- 曲線: 停止(英: Check)、バランス(英: Balance)、動き(英: Motion)
基本原則 その4
階層をうまく利用しよう。
視覚的階層(英: Visual Hierarchy)は、情報やデザイン要素をまとめることができ、メッセージをより伝えやすくしてくれます。より詳しい階層の解説は、こちらのエントリーを参考にどうぞ。
- 各デザイン要素を、三角形に並べよう。
- 黄金比(英: Golden Ratio)を利用しよう。
- 動きをうまく表現しよう。
- 最も注目して欲しい、フォーカルポイントを作成しよう。
- 規則性のある配置を心がけよう。
- デザイン要素をランダムに並べてみよう。
基本原則 その5
ライン線を有効活用しよう。
ラインをうまくデザインに利用することで、適切なムード、雰囲気を作りあげることができます。
- 水平ライン(英: Horizontal)ライン
- 垂直(英: Vertical)ライン
- ひだ状(英: Crimped)ライン
- リズミカルな(英: Rhythmic)ライン
- 末広がり(英: Divergent)ライン
- 移り変わり系(英: Transitional)ライン
基本原則 その6
図形や記号の使い方を学ぼう。
各デザイン要素をどのように加工し、利用することができるのかまとめています。作成しているデザインプロジェクトに応じて、編集方法も変わってくることを理解しておきましょう。
- クリップアート(英: Clip Art)
- 線画(英: Line Drawings)
- アニメーション(英: Animation)
- ラスター(英: Raster)
- イラスト(英: Illustration)
基本原則 その7
コントラストのあるデザインを心がけよう。
デザインにうまくコントラストを加えることで、より分かりやすく、情報を伝えることができるだけでなく、デザイン性の改善にもつながります。コントラストを表現できるテクニックは以下より。
- フォントサイズを調整しよう。
- フォントウエイトを利用し、強調したい単語を太字にしよう。
- 方向(英: Direction)、並べ方にもオリジナリティーを。
- 利用するフォントの形状(英: Form)や種類を検討しよう。
- デザイン全体の構図(英: Structure)にも目を向けよう。
- テクスチャを利用して、デザインの質感をアップしよう。
基本原則 その8
デザイン要素の順番を考えよう。
グリッドレイアウトを利用することで、注目して欲しいデザイン順に並べ、順序を作ってみましょう。利用できるレイアウトは以下よりどうぞ。
- ブロック型グリッド(英: Manuscript Grid): Block Gridとも呼ばれ、ひとつの大きなグリッドが用意された、もっともシンプルなレイアウト。
- カラム型グリッド(英: Column Grid): ウェブサイトでよく見かける、複数のカラムに分けられたレイアウト。
- モジュール型グリッド(英: Modular Grid): カラム型グリッドに複数の水平ラインを追加したレイアウト。
- 階層型グリッドグリッド(英:Hierarchical Grid): 直感的にフォーカル・ポイントをきめた、ウェブサイトでよく利用されているレイアウト。
- ゆがみ(英: Skewness): 人工的な曲線を描くことで、注目して欲しいポイントをまとめます。
- 左右、中央揃え: デザインパーツを揃えて配置するテクニックのひとつ。
基本原則 その9
フォントウエイトを利用しよう。
異なるフォントを活用するのではなく、太さに応じて複数のウエイトを収録した、フォント・ファミリーを活用することで、デザインに統一性が生まれるだけでなく、注目ポイントを強調することもできます。フォントの実践的な組み合わせ方については、デザインに迷ったら見直したい、50個の秘訣テクニック完全ガイドを参考にどうぞ。
基本原則 その10
余白スペースを活用しよう。
各デザイン要素にうまく余白スペースを加えることで、デザインをより魅力的に仕上げることができます。さまざまなスペースの作成方法は以下より。
- ポジティブ・スペース(英: Positive Space): デザイン画などの中心にくる部分。
- ネガティブ・スペース(英: Negative Space): デザイン画などの背景にあたる空白の部分。
- 立体スペース(英: Perspective Space): レイヤーを積み重ねることで、立体感を演出します。
- オーバーラップ・スペース(英: Overlapping Space): 二つ以上のデザインが重なりあった様子。
- スペースなし: デザイン要素をパズルのように、びっしり並べます。
同デザイナーが作成した、配色の基本原則をまとめたインフォグラフィックスにも、目を通しておくと良いかもしれません。
参照元リンク : The 10 Commandments of Visual Communication – Designmantic