
海外デザインブログCanva Design Schoolで公開された「THIS IS A REDIRECT PRESENTATION 101 # Ways to Craft the Perfect Presentation」より許可をもらい、日本語抄訳しています。
だれかを説得させたり、感激させたり、なにかを通知したい多くの場合、プレゼンテーションをうまく作成するコツが必要になります。
もしプレゼンテーションのデザインが散らかったスライドだったら、どんなに素晴らしくて革新的なアイデアだとしても、オーディエンスの注目を集めるのに苦労し、話をあまり真剣に聞いてくれないかもしれません。
適切に構成されたプレゼンテーションは、よりプロフェッショナルな価値を作成できます。キャリアにおいて避けることができない課題のひとつですが、みんなが考えているほどストレスを抱えるものでもありません。
今回は、最高のプレゼンテーションを作成する、15個のポイントをまとめてご紹介します。デザインがはじめてのひとでも使いやすいオンラインエディター、Canva を利用することで、より手軽にプレゼンテーションを手掛けることもできます。
詳細は以下から。
01. まずは計画からはじめよう。
必要となる情報や画像イメージなどを集めたら、プレゼンテーションの下書きをはじめましょう。核となるアイデアや、オーディエンスに覚えておいて欲しい事柄を、一貫性のある構造に整理していきましょう。
プレゼンテーションの計画を練るとき、調べた内容をすべて掲載したくなる誘惑があるかもしれませんが、うまく断ち切るようにしましょう。プレゼンテーションの持ち時間と、重要となる必須要素は何か、常に念頭に入れておくことが大切です。
どんな内容になるのかオーディエンスが分かるように、一緒にプレゼンテーションの一部を紹介しても良いでしょう。
02. オーディエンスの要望や興味を、最大限までリサーチしよう。
オーディエンスが企業の幹部でも、学校の子供たちであったとしても、リサーチで調べた興味のある分野に触れ、注目を集めることが重要になります。
オーディエンスに対する固定観念を簡単に持ってしまうことで、スタイルやトーンを見落としがちになります。興味や要望、期待していることに着目し、それに応じて言葉や写真、配色を選びましょう。注意深く単語やイメージ画像を選ぶことで、オーディエンスが混乱せずに、興味をもつことができます。
上記サンプル例は、カジュアルなプレゼンテーションに最適ですが、かちっとしたメーティングにはあまり向いていません。フォントや写真といった、シンプルな要素の選びかた次第で、プレゼンテーションの見え方が変わってくるでしょう。
03. 映画のようなストーリーを持たせよう。
起承転結を意識したプレゼンテーションの作成を意識しましょう。素晴らしい映画のように、パワフルで情熱的なアイデアを加え、はじめからさいごまでオーディエンスを魅了しましょう。
最初にチャレンジとなる問題や課題点からはじめると良いでしょう。「どうしたらより良いチームは作れる?」「オーディエンスを魅了する、もっとも良い方法はなんだろう?」など、どんなことでも構いません。
オーディエンスに質問を投げかけ、問題の背景について簡単に紹介したら、次のステップ、クライマックスに移りましょう。ここがまさにどんでん返しやターニングポイントとなる、プレゼンテーションの最高潮です。クライマックスで、はじめに伝えた問題や課題点をひも解きます。
オーディエンスが提案する解決案に興味をもったら、エンディングに進みましょう。最後の段落(英: Conclusion)では、グラフや統計を用いてプレゼンテーションで示した、実際の証拠を元に、分析を掘り下げていきましょう。
スライドをスムーズに進めることができる、ストーリー性を加えることが重要で、より論理的で説得しやすい結論を提示することができます。もっとも重要なポイントの簡単な要約を加えることも、忘れないようにしましょう。
04. 1スライド、1アイデアにまとめよう。
このテクニックを利用することで、プレゼンテーションをうまくまとめ、オーディエンスがコンテンツをより理解しやすくなります。
長い文章よりもキーワードやフレーズを使うようにしましょう。複数のアイデアが含んだスライドは、ごちゃごちゃした印象を与え、準備ができていないアマチュアに見えてしまうでしょう。トピックについてよく知っているひとは、もっとも簡単な方法で説明します。
05. 箇条書きは簡潔にしよう。
箇条書きにする目的は、伝えたいことを補強することなので、短い文章やキーワードだけを並べましょう。プレゼンテーションは、書面のやりとりとは全く異なるので、シンプルな単語を選ぶことで、説明が長くなるのを防ぐことができます。
06. 引用文は短くしよう。
引用文は、個性や信頼性を追加するのに最適な方法のひとつです。もし引用したい文章が長いときは、スピーチの一部として抜き取りましょう。
雑誌では、よく引用文が利用されます。デザインのインスピレーションとして、オーディエンスの注目を釘付けにする、引用文のデザインスタイルを見つけてみましょう。
07. グリッドを意識しよう。
グリッド状に並べることで、スライドをバランスよく、インパクトのある見た目に仕上げることができます。どのように読んでもらいたいかを考え、文字テキストや写真イメージを調整することができます。
この理由から、各スライドには視覚的な階層づくりとフォーカル・ポイントを検討することが重要になります。重要度に応じて、情報を適切に並べましょう。
08. フォント選びには気をつけよう。
ただしいフォント書体を選ぶことはとても大切な作業で、デザインに大きなインパクトを与えます。選ぶ時間がないひとは、用途、業種に合わせて選べる!フリーフォント組み合わせ完全ガイドを参考にしてみると良いでしょう。
見出しタイトルとボディ・コピー用に、2つのフォントだけを試してみましょう。より詳しいテクニックは、現役デザイナーが実践している、フォント組み合わせ10個の黄金ルールで紹介しているので、こちらも参考にどうぞ。
すこし大きすぎるように思うかもしれませんが、プレゼンテーションでは文字サイズ 30pt が推奨されています、後ろに座っている人であまり目が良くないひともいるかもしれません。
上記サンプルのように、太さの異なる同じ書体を利用することで、洗練された統一感を演出することができます。
09. 均一の色彩パターンを使おう。
ネオンカラーのような鮮やかすぎる色使いは、避けておくのが無難でしょう。スクリーン上でデザインがよく見えても、プロジェクターやスクリーンの設定によって、色は変化します。
色彩トーンをつかった、配色選びを心がけることで、効果的にプロフェッショナルな配色パターンを作成できます。また、カラーパレットの基礎としてブランドカラーを活用することで、控えめなブランディングにもつながります。
文字と背景はコントラストがきちんと反映され、デザインが馴染みすぎていないか確認しましょう。黒と白文字テキストは、汎用性のあるオプションであることを覚えておきましょう。
10. よりビジュアル力を高めよう。
文字テキストの多いプレゼンテーションでは、オーディエンスの興味をなかなか惹くことがむずかしいので、写真イメージやアイコンなどを利用し、最適化してみましょう。
以下サンプル例のように、アイコンを利用して各ポイントをまとめることで、文字だらけのプレゼンテーションをより魅力的に仕上げることができ、一目見ただけで内容がわかりやすくまとまっています。
11. 高品質な写真やグラフィックを使おう。
著作権など関係なく、無料ダウンロードして利用するできるフォトストックサイトはたくさんありますが、あまり使われすぎていないものを選び、適切にリサイズするように心がけましょう。
引き伸ばしたり、ピクセルがボケてしまったアマチュア風クリップアートの利用は避けましょう。写真素材に困らない!著作権フリー(CC0)で使えるフォトストックサイトまとめを参考にしてみると良いでしょう。
12. グラフやチャート図はシンプルにしよう。
オーディエンスが理解しづらい、複雑なグラフやチャート図の利用を避けることで、プレゼンテーションへの興味がなくなるのを防いでくれます。
検証した内容をビジュアル化するために、以下サンプル例のようなシンプルで、ミニマルなインフォグラフィックスを利用してみましょう。データや統計におけるもっとも重要なポイントを簡略化することで、オーディエンスに分かりやすく伝えることができます。
13. 余白スペースをたっぷり持たせよう。
文字テキストやデザイン要素のまわりには、たっぷりの余白スペースを確保しましょう。余分なモノを省き、ミニマルなデザインを心がけることで、オーディエンスに対してやり過ぎになりません。
読みやすくて、分かりやすく情報をまとめるようにし、文字テキストが他のデザイン要素の邪魔をしないようにしましょう。簡単なテクニックとして、写真イメージの不透明度を調整するか、トーンを落としたフィルタを適用すると良いでしょう。
上のサンプル例では、写真の上に半透明のボックスを配置することで、文字テキストにより余白スペースを与え、可能な限り読みやすくしています。
14. 最新版にアップデートしよう。
同じプレゼンテーションを何度も利用するときは、情報や事実などを適切に更新しましょう。新しい写真やグラフィックと差し替えるなど、見た目の新鮮さにも気を配るようにし、オーディエンスを魅了しましょう。
15. 強いメッセージで締めよう。
最後にはいつも、見た人に何か行動を起こさせる、仕掛け(英: Call to Action)を含むようにしましょう。当たり前のことかもしれませんが、はじめとおわりは特に意識し、「ありがとう」や「完 The End」などは必要なく、オーディエンスの胸にささる強いメッセージを考えるようにしましょう。
問い合わせ先やソーシャルメディアなどへのリンクも、最後に残しておくことで、興味をもったオーディエンスから嬉しい言葉を投げかけてもらえるかもしれません。
上記サンプル例では、Exhibition on Now というはっきりとした言葉で、オーディエンスの注目をサイトアドレスに直接誘導しています。プレゼンテーションの内容と関連する写真を背景に利用し、鮮やかな配色が黒文字テキストをうまく和らげている点にも注目です。
さいごに。
今回紹介した15個のポイントを押さえることで、次のプレゼンテーションも怖がることはありません。コンテンツやオーディエンス同様、デザインもじっくり考えることで、観衆が驚く最高のプレゼンテーションを作成することができるでしょう。
成功は練習あるのみ(英: Practice is the key to success)なので、最初の計画がダメでも先延ばしにしないようにしましょう。多くの人にとってプレゼンテーションは大変なチャレンジですが、どんなことを学ぶときも、練習がなんでも簡単にしてくれます。では、デザインを楽しんで!
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参照元リンク : How to Craft the Perfect Presentation – Canva Design School